日替わりゲストは「愛を感じる役者さんたち揃いです」
――相葉さんは2005年にミュージカル『テニスの王子様』(テニミュ)で初舞台を踏んでから、今年でちょうど20年になりますね。
そうですね。『テイ・る オブ ナイトメア』〜不思議の国の給仕係〜は節目の年の舞台になります。るひまさん(る・ひまわり)から「相葉さん主演で舞台を作りたい」というお話を頂き、僕がコメディ作品が好きだとお伝えしたこともあって、ブルー&スカイさん、岩崎う大さん、池田テツヒロさん、水川かたまりさんという素晴らしい作家の皆さんに脚本をご担当いただくオムニバス作品になりました。イケテツ(池田テツヒロ)さん以外は初めましてになるのですが、かもめんたるさんや空気階段さんのコントは大好きでずっと拝見していたので、こんな機会を頂けてすごく光栄です。
啓さん(加藤啓/演出)とは、『ながされ・る君へ~足利尊氏太変記~』でご一緒しており、啓さんご自身が役者でもあるので、役者の気持ちに寄り添いながら、描いている世界観を的確に丁寧に伝えてくださる方。すごく優しいです。
そんな素晴らしい皆さんとご一緒できてうれしいです。るひまさんは攻めの姿勢がずっと変わらないので、ほかではできないことをすごく楽しくやらせていただいています。特に『テイ・る』は、面白も笑いもあるし、サスペンスもあるし、切ないミュージカルもある。出し惜しみのない福袋のような舞台を「愛」をテーマにお届けしますので、お楽しみいただけたらと思っています。
――「愛」がテーマということで、この20年間に相葉さんが出会った「愛」についてお話をうかがいたいです。例えば同じ役者仲間のどなたかから、愛を感じたことは?
役者仲間で言うと、やっぱりくじらちゃん(鯨井康介)かなあ。今回も日替わりゲストで出てくれるんですけど、彼とはテニミュで同じ青学のメンバーとして共演しました。その代の青学は「D-BOYS」のメンバーが多かったので、そうじゃない二人で一緒にいることが多く、同い年ということもあって、いろんな話をしていました。
舞浜にあった東京ベイNKホールでドリライ(ミュージカル『テニスの王子様』Dream Live)をやった時に、理由は覚えていないんですけど何故かすごくナーバスになっていて、このまま本番を迎えて大丈夫かな?ってなり、「ちょっともう、ディズニーランドに行こう!」って、場当たり後に一緒に遊びに行ったんですよ。そこで弾けて不安を忘れて「明日頑張ろう」って前向きになれました。当時からとても信頼している役者仲間です。
彼とは10年くらいまったく会ってない期間もあったんです。お互いの舞台を見るわけでもなく、連絡も取らず。でもここ最近ご一緒する機会が増えました。10年以上の空白期間を経て再会したら、役者としてすごく変わっていて、トークもツッコミもできる人になっていて驚きました。本人もそれは自覚していて「あの頃は真面目で『こうやらなきゃ』という思い込みが強かったけど、平田敦子さんに『もっと自由にやっていいんだよ』と言われて殻を破れた」と言っていました。
あとはやっぱり内藤大希かな。大希とはテニミュで共演したのが最初なんですけど、当時は別チームだったこともあってほぼ接点がなく、会話も特にしなかったと思うんです。それが久しぶりに『レ・ミゼラブル』で再会しました。2017年組のレミチームは、不思議とみんな今でも仲がいいんですよ。
『レミ』の稽古期間は、僕は本当にむちゃくちゃ落ち込みながら毎日を過ごしていたので、大希がいてくれたことがとても心強かったです。ずっと一緒にいたし、地方に行った時はご飯食べに行ったり、遊びにも行ってました。もしかしたら大希に気を遣われているのかな? 大希との掛け合いってすごくやりやすくて、僕に合わせてくれている気がしました。それが優しさなのか、愛なのか、わからないですけど。
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