(取材・文/小野寺亜紀、撮影/高村直希)
「やっぱりコメディは大好きです」
――再演に向けての今のお気持ちからお聞かせください。
初演ではお客様がとても喜んでくださり、ある種達成感がありました。再演と伺って「また上演できるんですか!?」と驚きましたが、やっぱりこの作品が大好きですし、年月を経て挑戦すると自分でも気づかなかった感情が芽生えてくることがあるので、再び出演できるのがとても嬉しいです。
――この作品のどのあたりが「大好き」なのでしょうか?
タップをはじめ、ダンスをみんなでたくさん踊れるのが楽しいですし、コメディなのでお客様の笑い声に包まれるというのが、特に好きなところです。明るいキャラクターが多く、お稽古場も終始笑い声に包まれていました。やっぱりコメディは大好きですね。昨年『SHINE SHOW!』という舞台に出演して、ますますハマってしまいました。
――コメディを演じるうえで心掛けていることは?
新鮮に演じないと笑いは起きないのかな、と思います。狙ってはダメですよね。それがバレてしまうので。コメディでは、ほんの少しの“間”で、面白い台詞になるか、微妙になる……。相手の芝居を受けての自分の“間”、そのテンポ感や、緩急をつけて笑いどころを見つけていく、というようなことを考えるのが好きです。
――演じられるミリー・ディルモント役の印象をお聞かせください。
基本的に、ものすごく素直でチャーミングでバイタリティの溢れた子、というベースは2年前と変わっていないです。素直なところは私と似ているのかな、と思いますが、言われたことをすぐ信じちゃう天然な部分は、ちょっと違う気がします。私は用心深いですし、よく「ツッコミが鋭い」と言われるので(笑)。また、ミリーは玉の輿に乗りたいと、田舎からニューヨークへ出てきて、人生がこれから始まるという女の子。私も佐賀の田舎から出てきましたが、年齢を重ねているので、その当時の初心を思い出してやらねばと、この役を演じるときは特に思います。
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