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Stage INTERVIEW

5度目の『スウィーニー・トッド』に挑む武田真治。「人生経験も役に活かしたい」

市村正親さん・大竹しのぶさんの共演で5度目の上演を果たす『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』。巨星スティーヴン・ソンドハイムの代表作を宮本亞門さんが手掛ける舞台に、2007年の初演から青年トバイアス役で出演し続ける武田真治さんが、ミュージカル出演の転機となった本作への想い、自身の骨折なども経て見えてきた景色、8年ぶりの再演の深化などを語った。
(取材・文・写真/小野寺亜紀)

「最初は、難しい楽曲に直面して『この壁は超えられない』と思いました」

18世紀のロンドンに実在したといわれる恐怖の理髪師がモデルの衝撃的なストーリーと、スティーヴン・ソンドハイムの楽曲が絶妙に絡み合う『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』。2007年初演時、この作品が武田さんにとって『エリザベート』トート役に次ぐミュージカル挑戦だった。

「当時、僕はミュージカル出演2本目。とても難しい楽曲に直面して『この壁は超えられない』と最初思いました。ソンドハイムさんの楽曲はどれもややこしく、それが物語に必要なカオスを成している。宮本亞門さんに丁寧に演出していただいて、何とか形になり幕が開いた後、お客さまからの感想アンケートが心の支えになりました。苦労していたところを評価してくださったり、ちょっと頭の弱いトバイアス役を演じて、それまでの役とのギャップに驚かれたり。この作品が自分の転機になって、ミュージカルは面白いなと、続けてこられたところがあります」

その後2011年、2013年、2016年と本作に出演。難曲を歌い続けるなかでも、トバイアスのナンバー「僕がついてる」は特に心に響くという。「美しいメロディで、海外のミュージカルスターの方が自身のアルバムでも歌われたりしています。この曲はキーが高いというまた別の難しさも。ただ、今回音とり稽古の時間は各段に短くなり、(自分の)成長は感じます。ダブルキャストの加藤諒くんが稽古をしているとき、歌に入るタイミングを合図したりして、自分もお兄さんになったなーと(笑)」。

(次ページへ続く)

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あのときの感動を、お手元に。
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