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Stage INTERVIEW

billboard classics × SNOOPY『Magical Christmas Night 2024』スヌーピーコンサートで演出にも携わる城田優

「いろいろな国のフルコースを楽しむようなボリューミーな内容です」

PEANUTS70周年を祝して2020年から始まったスヌーピーのオーケストラコンサートシリーズ。その第5弾『Magical Christmas Night 2024』が、各地異なるゲストボーカルを迎えて、兵庫・北海道・東京で行われる。昨年からは演出も手掛ける城田優さんが、本コンサートの魅力やクリスマスの思い出、2024年にやり残したことなどを語った。
(取材・文/小野寺亜紀 人物写真/石阪大輔 舞台写真/©2024 Peanuts Worldwide LLC)

――本コンサートシリーズには第3弾までゲスト出演され、昨年の第4弾では初めて演出も手掛けられましたがいかがでしたか。

とても楽しかったです。スヌーピーという有名な愛らしいキャラクターの世界観に、オーケストラの上質な音楽、そしてクリスマスの特別な日という掛け算で、魅力が何百倍にも膨れ上がるこのコンサートに、3年間ゲストシンガーとして出演させていただいたのですがそれぞれの要素や世界観をもっと表に出してもいいのではと思ったのです。昨年演出の機会をいただいて、舞台上の自由に動けるアクティングエリアの制限があるなかで試行錯誤しながら、没入感を大切にしたショーを目指しました。

――特にこだわったところを教えてください。

コンサートのコンセプトが、PEANUTSの世界にある森の奥で開催されているコンサートなので、それこそ森の妖精たちが演奏しているぐらいの感覚を引き出せたらと、オーケストラの皆様にも協力していただき、かっちりとしたタキシードやスーツといった衣装ではなく、今回のコンサートのコンセプトに合うイメージの衣装で参加いただきました。静かな雰囲気のなかで音楽を楽しむというよりは、声を出しても構わないし、手拍子もウェルカム。実際ジャズバンドやドラムが入り、タテノリのリズム感があるコンサートなので、お客様との距離感が近い、一体感あるものになりました。“Magical Christmas Night”というタイトル通り、日常を忘れた夢の世界に浸れるようなコンサートに、というところがポイントです。

――今年のコンサートでも演出・出演をされますが、現時点でのアイディアなどは?

前回に引き続き、今年も同じコンセプト、同じセットでやらせていただく予定です。そのなかで細かい部分、例えば楽曲と楽曲のテンポ感や構成上の起承転結、「この曲はそろそろ違う曲に変更してもいいよね」というようなポジティブなブラッシュアップはあります。また、これまではコーラスに地元の児童音楽団的な方が参加してくださっていたのが、今年は10代中心の若いグループ「FYURA」(6名からなるヴォーカルグループ)が担ってくれるのが、個人的に楽しみです。

――大阪公演のゲストボーカル、森崎ウィンさんとのエピソードについて教えてください。

2021年に僕と米倉涼子さんが共同プロデュースをした『SHOWTIME』で共演したのが出会いで、そのときは演出する立場としても彼の人となりや才能に触れました。そしてミュージカル『ピピン』で僕が演じたピピン役を、彼がその後に演じるという共通点もあって、その『ピピン』について語り合い、プライベートでも食事に行くことが複数回あって。とても温かい素敵な心を持っている方なので、クリスマスやスヌーピーのかわいらしい世界観が似合うなと思い、オファーさせていただきました。確かな才能と情熱をこのコンサートでも発揮していただきたいです。

――ピアニスト・音楽監修の宮本貴奈さんと共同制作されたイメージソング「夢の種 ~I’ll be by your side」を、昨年の公演で初披露。今年10月30日に配信リリースされました。

この曲は昨年コンサートをリニューアルする際に、「誰かの夢を応援できるような歌ができたらいいよね」と、二人でセッションして生まれました。PEANUTSのコミックに出てくるようなポジティブなワードを貴奈さんがいくつか書いてきてくれて、僕の頭の中で浮かんだ言葉もシェアしながら、グランドピアノのある部屋で一緒に作っていきました。二人のクリアな思いがあったので、パズルがスーっとハマっていくように、数時間で形が出来上がりました。

――この曲に込めた想いは?

やはり僕が俳優や歌手として、子どもの頃からの夢をたくさんの方に叶えてもらい、その音楽や芸術が自分にエネルギーを与えてくれたように、このコンサートに足を運んでくださる方に、同じようなエネルギーをお届けできないか、ということで「夢の種」というタイトルにしました。たとえ大きな夢であっても「大丈夫だよ!」と背中を押せる一曲になればと思います。

(次ページへ続く)

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