「“あ、楽しい!”って感じた時に、ずっとこの仕事を続けていきたいって思いました」
――去年から、急にお名前を聞くことが増えた気がします。
自分ではあまりそういう手応えはないんですが、今年の1月か2月くらいか、スケジュールが重なってちょっとしんどいなって感じたことがあったんですよ。シアターコクーンでやった『ロミオ&ジュリエット』に出ていたころです。でも初日が明けて、何公演目かしたときに「あ、楽しい!」って感じた瞬間があって、その時に、もしできるならずっとこの仕事を続けていきたいって思いました。
――2.5次元舞台にもたくさん出演していらっしゃいますね。
ミュージカル『刀剣乱舞』をきっかけにたくさんの方に注目していただけるようになりました。最初は芝居の何たるかもわからなくて、お稽古が難しくて、その環境が厳しく感じることもあったんです。でもいろんな現場を経験するうちに、演劇って楽しいものなんだなって自分の体で理解できてきたのかなあ。いろんな作品に恵まれて、熱い人たちがたくさんいる中に立たせていただいて、その一個一個が自分の糧になっています。
――『ながされ・る君へ』の稽古はまだ始まっていませんが、今準備されていることはありますか?
史実に基づいた作品なので、鎌倉時代から室町時代に移り変わる、歴史背景を勉強中です。歴史好きなんで、楽しんで学べています。でもまさかその時代の話を自分がやることになるとは。4歳の時以来の時代劇ですし(笑)、歴史上の人物として板の上に立つのは楽しみです。いろんな想像力を掻き立てられるというか、無限の可能性が広がっていると思います。
演出の原田(優一)さんからは、役として生きる、僕の場合は護良親王として生きるということは大前提として必要で、その上で、石川凌雅という役者のエッセンスを存分に出してほしいし、この座組において、自分の得意分野を見つけられるか、期待しています、と言われています。頑張っていきたいです。
――最後に「エンタプレス」のエンタは「エンターテインメント」のエンタということで、あなたにとって「エンターテインメント」とは?
「拠り所」でしょうか。自分にとってもそうですし、自分が携わるものが、ほかの誰かにとって拠り所になれたらうれしいです。
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