ミュージカル『レ・ミゼラブル』製作発表記者会見が、10月16日(水)、東京・帝国劇場にて行われた。
『レ・ミゼラブル』はフランスの作家ヴィクトル・ユゴーの小説を原作にした、19世紀初頭のフランス動乱期の人々を描く大作ミュージカル。日本では、1987年の初演以来、繰り返し上演され、総上演回数3459回を記録。演劇史を代表する作品の一つだ。今回は、建て替えのため2025年2月に休館する帝国劇場のクロージング公演となる。
製作発表には合計84名のキャストが登壇。事前応募の一般オーディエンス500人が見学する中、数々の名曲を披露した。
「独白」ジャン・バルジャン役 飯田洋輔
「夢やぶれて」ファンテーヌ役 木下晴香、昆 夏美、生田絵梨花、
「民衆の歌」アンジョルラス役 小林 唯、アンサンブル
「オン・マイ・オウン」エポニーヌ役 ルミーナ、清水美依紗
「ワン・デイ・モア」オールキャスト
続いて、プリンシパル28名、アンサンブル47名、子役8名がステージに勢揃い。全員でのフォトセッションの後、プリンシパルキャストから一言ずつ挨拶と代表質問による質疑応答が行われた。
ジャン・バルジャン
吉原光夫
「『レ・ミゼラブル』は好きな作品なんですけど、やるたびに怖くてつらくて苦しくて「またもう一回やるんだ」とよっこいしょする作品です。それくらい自分の人生と『レ・ミゼラブル』は密接です。この劇場にはいろんな人たちの声や影がいっぱいあると思うのですが、今回はそれと一緒に手を携えて(劇場と)仲直りをして、楽しく終えられたらと思っています」
佐藤隆紀
「今回は帝国劇場のクロージング公演ということで、スペシャルでメモリアルなステージに立てることを本当に誇りに思います。そしてそれ以上のお客様の人生にとってメモリアルな公演だったと思っていただけるよう魂込めてお届けしたいです」
飯田洋輔
「歌稽古を進めるにあたって、先輩方の背中や初出演の仲間の声を聞いて、誰一人手を抜かずに稽古して、まっすぐに作品に向き合っている姿を目の当たりにして、身の引き締まる思いです」
ジャベール
伊礼彼方
「3年ぶり3度目のジャベールになります。この2年間派手なポップスの世界にいまして、久しぶりに歌稽古に参加したら、自分の声帯や筋肉が通用しないのを目の当たりにしました。軽量級からヘビー級に挑戦しているような異次元なミュージカル。ジャベールにはドシっとした軸が必要とされるんだなと思って、また新しいジャベールをお見せできるように頑張ります」
小野田龍之介
「前回まではアンジョルラスを務めました。やればやるほど圧倒される偉大な作品に、ジャベールという、これまでとは全く違う角度から身を委ねることができて、興奮していると同時に身が引き締まる思いです。一個ずつ丁寧に作っていきたいです」
石井一彰
「16年ぶりにこの作品にもう一度立つことができて光栄に思っています。この素晴らしいキャストの皆様のために、支えてくれるスタッフのために、そしてお客様のために、誠実に演じていきたいです」
ファンテーヌ
昆 夏美
「エポニーヌ役で出演させていただいていたので、ファンテーヌ役と自己紹介するのが不思議で感慨深い気持ちです。一つの作品に違う役で出演することが初めてなので、どんな風なのかというワクワクとそれが大好きな作品でうれしいです」
生田絵梨花
「コゼット、エポニーヌに続いて3役目の新しい挑戦です。初めて帝劇に立ったのがコゼットの時でした。今回クロージング公演なので、しっかり踏み締めていきたいです」
木下晴香
「合格の連絡を頂いた時に、自分はこんなに『レ・ミゼラブル』の世界で生きてみたかったんだとあらためて強く感じました。ファンテーヌの壮絶な人生に覚悟を持って飛び込んでいきたいです」
エポニーヌ
屋比久知奈
「3回目の参加ですが、1回目は必死な状態で、2回目はそれを経て自分に何ができるか考えながら臨んだ日々でした。今回は初心に戻って、まっさらな状態でエポニーヌ役に向き合いたいです」
清水美依紗
「初参加なので本当にドキドキしています。歴史の長いこの作品に関わることができてうれしいです。精一杯演じさせていただきます」
ルミーナ
「帝国劇場のラスト(となる公演)に大好きな作品でエポニーヌとして素敵な先輩方と一緒に参加できてとても光栄です」
マリウス
三浦宏規
「僕は今回3回目の出演となります。最初の時は10代でお兄さんたちに必死について行ったのですが、気づけばなんと一番お兄さんになってしまいました。先輩方に教えていただいた時のように何かを教えられたらと思っています。3人で力を合わせてしっかり努めたいです」
山田健登
「この作品に出会えたことに感謝して、謙虚に誠実に向き合っていきたいなと思いますので、最後まで応援のほどよろしくお願いします」
中桐聖弥
「こうして『レ・ミゼラブル』という素晴らしい舞台に立てることをすごく幸せに思っています。どんどん稽古も進んでいて、先輩方や仲間たちと一緒に稽古に励んで刺激を受けて、このカンパニーに入れたことをありがたいなと思っています」
コゼット
加藤梨里香
「約3年ぶりにお稽古に臨んで、改めて一番緊張する作品だなと実感しています。また1からコゼットと向き合って、コゼット役のお二人と一緒に手を取り合い支え合い、今回のコゼットを精一杯努めていきたいです」
敷村珠夕
「前回に引き続きまた『レ・ミゼラブル』の世界で生きられることをうれしく思っています。この歴史ある素晴らしい作品の一部となれるようしっかりとお稽古と向き合ってまいります」
水江萌々子
「ミュージカル初出演で緊張しています。稽古を重ねる中で、コゼットは本当に愛に溢れた女性だと思っていて、私自身もここに至るまでたくさんの方から愛をいただきました。その愛を糧に作品の中でコゼットとして生きていければと思っています」
テナルディエ
駒田 一
「今日楽曲を聴いていたら涙が出てきて、本当に素敵な作品なんだなと思いました。東京から地方公演まで入れると半年にわたる公演を、キャスト、スタッフ全員、力を合わせて最後まで怪我や事故のないように頑張ります」
斎藤 司
「気づけば3回目ということで、自分の環境、状況によって作品の受け止め方が変わってくるなと感じています。二人も後輩が育ってきています。今回はパワーアップして横隔膜を4枚ほど増やしましたパワフルな声量で立ち向かいたいと思います」
六角精児
「前回に続いて2回目の出演となります。今回は個人的にもお客さんにも記憶に残るような舞台にしたいなという気持ちで、斎藤さんについていきたいと思っています」
染谷洸太
「テナルディエは20代の頃からいつか演じてみたいと思いつづけてきた役でした。この役と夫婦と向き合いつづけてきた先輩方からたくさん学んで全うしたいです。そして斎藤さんについていきたいと思っています」
マダム・テナルディエ
森 公美子
「またいるのかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。1997年より同じ役を27年間やらせていただいています。肉体的にはこれが最後かなと思っておりまして、精一杯マダム・テナルディエを生きていきたいと思っています」
樹里咲穂
「前回よりも欲深さを増大させて、見ているお客様に楽しんでいただけるように精一杯頑張ります」
谷口ゆうな
「初めてマダム・テナルディエをやったのが28歳だったんです。作品と一緒に年を重ねている感じがすごく幸せだなと思います。今年も大事に役を務めようと思います」
アンジョルラス
木内健人
「僕自身2回目の『レ・ミゼラブル』です。前回はコロナ禍で公演自体も中止がかなりあって悔しい気持ちでいっぱいでした。今年はみんな健康で全公演全うして、お客様に楽しんでいただけるよう頑張っていきます」
小林 唯
「現帝国劇場最後の『レ・ミゼラブル』となりますが、僕にとっては初めての『レ・ミゼラブル』で初めての帝国劇場です。このような記念すべき公演にアンジョルラスとして出演できることを心から誇りに思います」
岩橋 大
「今回は、アンジョルラスとアンサンブル二役やらせていただきます。自分の中でも未知数な部分がかなりあるのですが、できることを最大限にや」
ミュージカル『レミゼラブル』は2024年12月東京・帝国劇場を皮切りに、大阪・梅田芸術劇場メインホール、福岡・博多座、長野・まつもと市民芸術館、北海道・札幌文化芸術劇場hitaru、群馬・高崎芸術劇場の全国6都市で上演されます。